夢のあとさき

昔 憧れている人がいた

ある日 彼から「遊びにおいでよ」と言われた

胸が高鳴った

けれど私は断った

今 考えると なんと古風な考えだったのかと

残念に思うことしきりだ

理由は明確で 私が彼より年上だったこと

今なら躊躇なく訪ねただろうに

あの当時の私は勇気がなかった

訪ねると言うことは

イコール結婚だと思っていたから

遠い昔の出来事だ

それでも時々 あの頃に想いを馳せる

もしあの時は もうあり得ないけれど

もう一度生まれ変わったならば

そして もう一度 誘われたならば

私は間違いなく 彼の申し出を受けるだろう

結局 すれ違ってしまった人生だから

思い出は美しく心に残ったのかもしれない

案外 結婚したならば

今頃「なぁんだ」と思っていたかもしれない

人生なんて そんなもんだ(笑)